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ちょっとここで我が家の説明をしますね。
我が家の苗字は「日和原」といいます。皆血が繋がってないくらい似てないし、何故か突然外国人になったりと、奇想天外な家族です。
年が多いのから順に、まずは祖父にハリス、祖母に卑弥呼。二人ともまだ元気です。っていうか卑弥呼のばあちゃんはまだ本当に若いです。
父には
そして子供は僕・ヒュースケン・曽良の3人で、計7人の騒がしい一家なんです。
「イナフ、誰にしゃべってるんだ?」
「イナフじゃないです。ちょっと色々説明を。」
さて、それから。
「はい、あがりー。」
「うっがぁぁぁぁ!早い!鬼男君早い!」
閻魔がわあああ!と叫ぶ。
「ぼくもあがりです。」
「私もだ。」
「僕もです。」
と、曽良・竹中・妹子。
「お・・・オレ、パスで。ちょっとトイレ・・・」
バタバタとかけていく調子丸。
「あ、大丈夫ですか調子丸さん~?」
「大丈夫大丈夫。きっと30分で戻ってくるよ。」
いや、それは十分長い時間だと思うけど?まあ、その辺は置いといて。
「なんで僕が残ってるんでしょう?」
「昔からヒュースケンってゲーム弱いからな~。」
けらけらと笑って妹子がカードを覗き見る。そして、
「やべえ(笑)」
と苦笑いして見せた。いや、僕にいわれても。
「そんなことより、そろそろハリスさんが帰って・・・」
ゴアガガガガガガ!プシュー。
「きちゃったよ!ちょ、僕隠れます、逃げます!ということでアディオスみなさん!」
その足をガシ、と掴む約二名、曽良と竹中。
「逃げちゃいけないと思いますよ?おじいさんに失礼では?」
「そうだヒュースケン。親孝行ならぬじじ孝行はせなばな。」
いや、えぇ?ちょ、待てイ!
「ただいまァ!ヒュースケン君!ちょっと来てくれタマヘ!」
「わ、え?ちょ、いやだぁぁぁ!」
必死でドアを掴む。と、ハリスが顔をのぞかせる。
「ヤァヤァ諸君。ちょっとヒュースケン君を借りたいのダが?」
「「いーですよー」」
「ト、いうことダヒュースケン君。その手をハナセ!」
「い、いやだー!上下にがくがくする席に乗せられるのがオチだからいやだー!」
ガツッ
「ぎゃ」
曽良君必殺★断罪チョップ
僕、ご臨終。アディオス。
芭蕉さん、太子、閻魔が居間で酒盛りをしているため、お酒飲めない&飲まない組は別室へ。
「ウノやりましょう!ウノ!」
「え~。トランプがいいな、トランプ。」
「僕は何でもいいです。」
「私もなんでもいいぞ。」
久々に大集合した従兄弟たちは、何をして遊ぶかでもめている。
「ウノか…カードないじゃん?」
と妹子。
「え、確かこの辺に大王がしまってたはず…。」
と鬼男。
「そ、そんなところに引き出しついてましたっけ?」
とヒュースケン。
「甘いなヒュースケン。この家、かなりからくりがあるぞ。」
と竹中。
「俺だってさっき落とし穴っぽいのに落ちたしグフッ」
と調子丸(吐血
「ま、兎に角ちゃっちゃと遊んじゃいましょう。罰ゲーム用品でしたらいくらでもありますよ。」
と曽良。
「ねーねー!王様ゲーム改め大王様ゲームやろう!」
と閻魔。
「「「「「「・・・」」」」」」
沈黙。
「なんでいるんだよ!そもそもお前ら酒飲んでるんじゃなかったのか!」
「いや、ちょっとそっちで騒がしい声がしてさ、酔いもさめちゃったんだよ。」
「うるせぇ!大人は大人で遊んでろ!」
「でもさ~って痛い痛い痛い!爪はダメだよ爪は!」
ざくざくざく。
閻魔。ご臨終。チーン。
「ま、いいじゃないですか、大人組も混ぜてやっちゃいましょうよ。ウノ。」
ヒュースケンのその言葉で、結局計9人、全員でウノをする事になった。
居間に学ランを着たままの曽良が入ってくる。ちなみに彼、高校生で文化部と空手部所属、ついでに芭蕉の俳句の弟子なのだ。とはいえ、スランプ中の芭蕉よりも、もっといい俳句のセンスを持っているが。
「あ、新しいの書いたんですか。」
そういってノートを受け取る曽良。パラパラパラと無言で俳句を見て、パタン、とノートを閉じた。そして、はしゃいでいる芭蕉の前にノートを突き出して、
「この俳句・・・
落第ですね」
そういってノートを一瞬で丸めて、芭蕉の頬にねじりこんだ。猛スピードで。
「おべぶっ!」
吹っ飛ぶ芭蕉。
「・・・。」
「あちゃ・・・。」
「だからいったのに・・・」
ヒュースケン、鬼男、閻魔三人で顔を見合わせてタメ息をつく。唯一竹中だけがニコニコとその一部始終を見守っていた。こ、この人・・・黒い・・・。
「い、いや・・・ないですよ?」
口ごもるヒュースケン。
「それは・・・」
「うわっ、バカ!言うな!」
閻魔は鬼男の口をふさぎにかかる。が、長い爪に刺されて返り討ちにあう。
「それは・・・部屋中にセーラー服の広告とかセーラー服実物とかたくさんかかってるんだよ!あとセー○ムーンとかのポスターとか・・・」
「そんな、まさか北島さんじゃないんだし、嘘でしょ?」
そういってお鍋を運んでくる素子。どうやら今日は肉じゃかのようだ。
「あぁぁっ、素子さん、今日は肉じゃが?いいね~いいね~!」
「・・・話そらしやがったこの人・・・。」
「まぁ、いいじゃないか鬼男。別にムキにならなくても、みんなお前の話のほうを信じてると思うぞ?」
そう微笑む竹中。
「そうだよ、わたしだって見た事あるから、証人になるよ?」
芭蕉もうなずく。そして、話は変わるけど、とノートを取り出す。
「この前書いた俳句の一覧なんだけどさ、これ、曽良君に見せても大丈夫だと思う?」
そういってごそごそとノートをかばんから取り出す。
「・・・」
「これは・・・ねぇ・・・」
「ふむ・・・」
「・・・う~ん」
ヒュースケン、閻魔、竹中、鬼男の顔が苦い笑みを浮かべる。それは、素人からみても俳句とはいえないような代物だったからだ。
「どう?わたし的には結構自信作!」
「どうって・・・やめたほうがいいんじゃないですか?」
「え、なんで?そうかなぁ・・・やめとこうかな・・・」
「そうですね、やめたほうがいいと思います。」
「俺も~!」
「ま、いいんじゃないか?」
竹中さんだけが賛同の笑みを浮かべる。
「そう?そうだよね!」
芭蕉の顔も明るくなる。芭蕉は気づいていないだろうが、どう考えても竹中のあの笑みは何かたくらんでいる顔だ。
ガラガラッ。
「いってきました~」
噂をすれば、曽良君がやってきた。