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え~と。我が弟がウチのモウロク爺さんに連れて行かれたので語り部代わりまして、妹子です。
ちょっとここで我が家の説明をしますね。
我が家の苗字は「日和原」といいます。皆血が繋がってないくらい似てないし、何故か突然外国人になったりと、奇想天外な家族です。
年が多いのから順に、まずは祖父にハリス、祖母に卑弥呼。二人ともまだ元気です。っていうか卑弥呼のばあちゃんはまだ本当に若いです。
父にはアホ太子、母は素子です。なんでも母さんは一度死んだことがあるんだとか。それゆえかは知らないけど、パートを転々とした挙句、今は阿部さんの陰陽師探偵事務所に勤めています。親父のほうは市役所のちょっと偉いとこの人です。でも馬鹿です。
そして子供は僕・ヒュースケン・曽良の3人で、計7人の騒がしい一家なんです。
「イナフ、誰にしゃべってるんだ?」
「イナフじゃないです。ちょっと色々説明を。」
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さて、それから。
「はい、あがりー。」
「うっがぁぁぁぁ!早い!鬼男君早い!」
閻魔がわあああ!と叫ぶ。
「ぼくもあがりです。」
「私もだ。」
「僕もです。」
と、曽良・竹中・妹子。
「お・・・オレ、パスで。ちょっとトイレ・・・」
バタバタとかけていく調子丸。
「あ、大丈夫ですか調子丸さん~?」
「大丈夫大丈夫。きっと30分で戻ってくるよ。」
いや、それは十分長い時間だと思うけど?まあ、その辺は置いといて。
「なんで僕が残ってるんでしょう?」
「昔からヒュースケンってゲーム弱いからな~。」
けらけらと笑って妹子がカードを覗き見る。そして、
「やべえ(笑)」
と苦笑いして見せた。いや、僕にいわれても。
「そんなことより、そろそろハリスさんが帰って・・・」
ゴアガガガガガガ!プシュー。
「きちゃったよ!ちょ、僕隠れます、逃げます!ということでアディオスみなさん!」
その足をガシ、と掴む約二名、曽良と竹中。
「逃げちゃいけないと思いますよ?おじいさんに失礼では?」
「そうだヒュースケン。親孝行ならぬじじ孝行はせなばな。」
いや、えぇ?ちょ、待てイ!
「ただいまァ!ヒュースケン君!ちょっと来てくれタマヘ!」
「わ、え?ちょ、いやだぁぁぁ!」
必死でドアを掴む。と、ハリスが顔をのぞかせる。
「ヤァヤァ諸君。ちょっとヒュースケン君を借りたいのダが?」
「「いーですよー」」
「ト、いうことダヒュースケン君。その手をハナセ!」
「い、いやだー!上下にがくがくする席に乗せられるのがオチだからいやだー!」
ガツッ
「ぎゃ」
曽良君必殺★断罪チョップ
僕、ご臨終。アディオス。

さて。肉じゃがのお肉争奪戦も終わり。
芭蕉さん、太子、閻魔が居間で酒盛りをしているため、お酒飲めない&飲まない組は別室へ。
「ウノやりましょう!ウノ!」
「え~。トランプがいいな、トランプ。」
「僕は何でもいいです。」
「私もなんでもいいぞ。」
久々に大集合した従兄弟たちは、何をして遊ぶかでもめている。
「ウノか…カードないじゃん?」
と妹子。
「え、確かこの辺に大王がしまってたはず…。」
と鬼男。
「そ、そんなところに引き出しついてましたっけ?」
とヒュースケン。
「甘いなヒュースケン。この家、かなりからくりがあるぞ。」
と竹中。
「俺だってさっき落とし穴っぽいのに落ちたしグフッ」
と調子丸(吐血
「ま、兎に角ちゃっちゃと遊んじゃいましょう。罰ゲーム用品でしたらいくらでもありますよ。」
と曽良。
「ねーねー!王様ゲーム改め大王様ゲームやろう!」
と閻魔。
「「「「「「・・・」」」」」」
沈黙。
「なんでいるんだよ!そもそもお前ら酒飲んでるんじゃなかったのか!」
「いや、ちょっとそっちで騒がしい声がしてさ、酔いもさめちゃったんだよ。」
「うるせぇ!大人は大人で遊んでろ!」
「でもさ~って痛い痛い痛い!爪はダメだよ爪は!」
ざくざくざく。
閻魔。ご臨終。チーン。
「ま、いいじゃないですか、大人組も混ぜてやっちゃいましょうよ。ウノ。」
ヒュースケンのその言葉で、結局計9人、全員でウノをする事になった。
「あ、曽良君!どうどう?今度の!もう選り取り見取り!選り取り見取り男?」
居間に学ランを着たままの曽良が入ってくる。ちなみに彼、高校生で文化部と空手部所属、ついでに芭蕉の俳句の弟子なのだ。とはいえ、スランプ中の芭蕉よりも、もっといい俳句のセンスを持っているが。
「あ、新しいの書いたんですか。」
そういってノートを受け取る曽良。パラパラパラと無言で俳句を見て、パタン、とノートを閉じた。そして、はしゃいでいる芭蕉の前にノートを突き出して、
「この俳句・・・
落第ですね」
そういってノートを一瞬で丸めて、芭蕉の頬にねじりこんだ。猛スピードで。
「おべぶっ!」
吹っ飛ぶ芭蕉。
「・・・。」
「あちゃ・・・。」
「だからいったのに・・・」
ヒュースケン、鬼男、閻魔三人で顔を見合わせてタメ息をつく。唯一竹中だけがニコニコとその一部始終を見守っていた。こ、この人・・・黒い・・・。
「だってさヒュースケンくん、大王の部屋見た事ある?」
「い、いや・・・ないですよ?」
口ごもるヒュースケン。
「それは・・・」
「うわっ、バカ!言うな!」
閻魔は鬼男の口をふさぎにかかる。が、長い爪に刺されて返り討ちにあう。
「それは・・・部屋中にセーラー服の広告とかセーラー服実物とかたくさんかかってるんだよ!あとセー○ムーンとかのポスターとか・・・」
「そんな、まさか北島さんじゃないんだし、嘘でしょ?」
そういってお鍋を運んでくる素子。どうやら今日は肉じゃかのようだ。
「あぁぁっ、素子さん、今日は肉じゃが?いいね~いいね~!」
「・・・話そらしやがったこの人・・・。」
「まぁ、いいじゃないか鬼男。別にムキにならなくても、みんなお前の話のほうを信じてると思うぞ?」
そう微笑む竹中。
「そうだよ、わたしだって見た事あるから、証人になるよ?」
芭蕉もうなずく。そして、話は変わるけど、とノートを取り出す。
「この前書いた俳句の一覧なんだけどさ、これ、曽良君に見せても大丈夫だと思う?」
そういってごそごそとノートをかばんから取り出す。
「・・・」
「これは・・・ねぇ・・・」
「ふむ・・・」
「・・・う~ん」
ヒュースケン、閻魔、竹中、鬼男の顔が苦い笑みを浮かべる。それは、素人からみても俳句とはいえないような代物だったからだ。
「どう?わたし的には結構自信作!」
「どうって・・・やめたほうがいいんじゃないですか?」
「え、なんで?そうかなぁ・・・やめとこうかな・・・」
「そうですね、やめたほうがいいと思います。」
「俺も~!」
「ま、いいんじゃないか?」
竹中さんだけが賛同の笑みを浮かべる。
「そう?そうだよね!」
芭蕉の顔も明るくなる。芭蕉は気づいていないだろうが、どう考えても竹中のあの笑みは何かたくらんでいる顔だ。
ガラガラッ。
「いってきました~」
噂をすれば、曽良君がやってきた。
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アランナ(腐ってます
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